日本初!ピックルボール検索サイトをリリース
インタビュー

南大阪から広がる新しいスポーツの輪ー泉州ピックルボールクラブの挑戦

設立のきっかけ――「場所と仲間が必要だからこそ」

2025年1月、泉大津市を拠点に誕生した「泉州ピックルボールクラブ」。活動の中心は泉大津市総合体育館で、南大阪・堺・泉州エリアを中心にピックルボールの普及を目指しています。

背景には、クラブの設立者・黒川さん自身のスポーツとの関わりが大きく影響しています。学生時代はテニスに没頭していたものの、社会人になると運動から遠ざかり、健康診断で再検査を告げられることが増えました。

「スポーツクラブに入会したこともありましたが、面白くなくて続かない。でも40歳を過ぎてから再びテニスを始めたんです」

そんなとき、2018年頃にアメリカ在住の友人から「テニスをやっているなら、ピックルボールをやった方がいいよ。アメリカではすごく流行っている」と紹介されたのが最初の出会いでした。

2023年頃からテニスの競技人口が減少していることに危機感を抱き、さらに中学の部活動が縮小している現状にも疑問を感じていました。
そうした思いの中で、2024年秋にピックルボールを初めて体験。そのとき「この競技には大きな可能性がある」と強く感じ、2025年1月にサークルを設立する決意を固めました。

「テニスもピックルボールも、やりたくても場所と仲間がいなければできません。だから自分が住む地域で、その環境を整えたいと思いました」

泉州ピックルボールクラブの活動には、「運動不足解消」「仲間との時間」「多世代間交流」「子どもたちへの新しい体験の場づくり」「心身のヘルスケア増進」など、幅広い“プラス効果”を地域に届けたいという想いが込められています。

活動内容――月2回から始まり、月6回へ拡大予定

クラブの活動は2025年2月にスタートしました。
最初は月2回の練習会と体験会から始まり、参加者が徐々に増えていく中で、4月には月3回、最近では月4回へと回数を増やしていきました。

現在は毎月コンスタントに活動を行っており、10月からは月6回に拡大する予定です。

対象は「誰でもOK」。年齢や経験は一切問わず、5〜6歳程度のお子さんからスポーツが得意なシニア世代まで、幅広い層が同じコートに立ちます。

「10月以降は、初心者向け・経験者向けなどレベルに合わせて日を分けていく予定です。初めて参加する方でも安心して楽しめる場をつくりたいと思っています」

初めてでも続くラリー、世代を超えた交流

泉州ピックルボールクラブの練習会では、初めてラケット(パドル)を握った人でもすぐにラリーが続く体験ができます。それが「自分でもできる」「楽しい」という気持ちにつながり、参加者のモチベーションになります。

また、年齢や性別を問わず一緒に楽しめるのも大きな魅力です。

「年長の子どもと70歳を超える方が同じコートに立ち、練習や試合をする光景はピックルボールならでは。サークルの良さが表れている瞬間だと思います」

実際、初参加者のほとんどが「楽しかった」と笑顔で帰り、その多くがリピーターになっています。そのため開催回数を増やしたり、レベル分けを検討するなど、より多くの人が楽しめる環境づくりが進められています。

9月開催!泉大津での特別イベント

泉州ピックルボールクラブでは、2025年9月に二日間の特別イベントを企画しています。

9月20日(土)ダニエル・ムーア氏来日!ピックルボール普及イベント≪参加無料≫

  • 会場:アルザ・アトリウム1階広場(泉大津駅前)
  • 時間:13:00〜16:00
  • 出演:元全米チャンピオン ダニエル・ムーア氏、国内トップ選手3名(梶山智紀選手・平田まほ選手・頃安美里選手)
  • 内容:トークショー、体験会、デモンストレーション、エキシビションマッチ、DIADEM社パドル試打会

大阪・難波から南海本線で約20分とアクセスも良く、駅前商業施設の広場で行われるため、まさに“街に開かれたピックルボール普及イベント”です。

9月21日(日)ピックルボール大会&国内大会上位選手によるクリニック・交流会

  • 会場:泉大津市立「戎小学校」の体育館
  • 午前の部:10:30〜12:30
  • 午後の部:14:00〜16:00
  • 内容:ダブルス大会(各12組先着)、クリニック、交流会、DIADEM社パドル試打会
  • 出演:梶山智紀選手・佐藤匠洋選手・吉原哲平選手・頃安美里選手
  • 参加費:1ペア5,000円(3試合以上確保、優秀ペアには賞品あり)

今回の大会は、単なる「勝ち負けを競う場」ではなく、ピックルボールを楽しみながら学べる機会です。
「試合はまだ早い」「ペアに迷惑をかけるかも」と不安に感じている方でも大丈夫。初心者でも安心して参加できるよう、競技よりも“楽しさを共有すること”に重点を置いています。
また、ペアが見つからない方は1人で申し込んでもOK。主催側でペアを組むサポートがあるので気軽にチャレンジできます。

さらに、大会当日は試合以外にも充実したプログラムが用意されています。トッププレイヤーによるクリニックや交流会を通じて直接アドバイスをもらえるのは大きな刺激となり、上達のきっかけになるはずです。経験者にとっても、ハイレベルなプレーを間近で体感できる貴重なチャンスです。

「この内容でこの参加費は、他のスポーツイベントと比べても大変価値があると思います」


黒川さんがそう語るように、今回の大会は金額以上の“体験価値”を得られるイベントです。

先着制のため、参加を検討されている方は早めのお申し込みをおすすめします。

お申込みはもちろん、わからないことがあれば公式LINEから気軽にお問い合わせください。

今後の展望――「持続可能な仕組みと地域の未来へ」

黒川さんは今後について、次のような展望を語ってくれました。

  • 小中学生向け体験会の開催
  • 勝敗にこだわらず楽しめる大会の開催
  • ピックルボール専用コートの整備
  • ボランティアだけに頼らない持続可能な仕組みづくり
  • 関心や共感を呼ぶ「話題性やファッション性」を取り入れた活動

「ピックルボールには、健康増進や交流の場づくりなど多くのプラス効果があります。その魅力を仲間と一緒に共有し、地域に根ざした活動として広げていきたいです」

メッセージ――「まずは気軽に体験してみてください」

最後に、これからピックルボールを始めたい方へのメッセージをいただきました。

「運動が苦手でも大丈夫!初心者や初参加の方も大歓迎です。まずは気軽に体験に来てみてください♪」

参加方法は、泉州ピックルボールクラブの InstagramのDM、もしくは テニスベアのフォーム から。


編集後記

今回のインタビューを通じて強く感じたのは、黒川さんの「この地域にピックルボールという新しい文化を根付かせたい」という情熱です。
単にスポーツを楽しむだけでなく、子どもからシニアまでが同じコートで笑い合う光景は、この競技が持つ力を実感できます。

ピックルボールは、勝ち負けだけでは語れない価値を持っています。
仲間との時間、世代を超えたつながり、新しい挑戦に踏み出す勇気――それらを一度の体験で味わえるスポーツは、そう多くありません。

泉州ピックルボールクラブの活動は、まさに「地域を変える種」になると感じました。
泉大津から始まった小さな輪が、南大阪へ、そして全国へと広がっていく。
黒川さんの言葉や姿勢には、その未来を現実に変えていく力強さがあります。

これからの泉州ピックルボールクラブの歩みを、編集部としても全力で応援していきたいと思います。

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