ピックルボールは、派手なスマッシュよりも――
キッチン前の“ディンク合戦”を制する人が、強いイメージです!
プロの試合を見ていると激しいディンク戦が胸アツです!!
今回のテーマは ボレー・ディンク。
「ディンクは必ずワンバウンドさせるもの」と思い込んでいる人ほど、ここを知るだけでラリーが安定しやすくなります。
ディンクをあえて空中でさばく。
たったそれだけで、相手の反応が遅れたり、変なバウンド事故を消せたり、キッチンラインを守りやすくなったりします。
そもそも「空中で触っていいの?」
ピックルボールには、ネットの両側(約2.13m)のエリアに ノン・ボレーゾーン(通称:キッチン)があります。ここは名前の通り、中でボレー(ノーバウンドで打つこと)をすると反則です。しかも「ラインもキッチンの一部」なので、ラインを踏んだ状態でボレーもアウトになります。
さらに厳しいのが「勢い」の扱いです。ボレーしたあとに勢いでキッチンに入ってしまっても反則。足だけじゃなく、帽子やサングラスなど身につけている物・持っている物がキッチン内に落ちても反則になります。
つまり、キッチンの外でラインも踏まずに 「キッチン外でディンクを空中処理する」のが、ボレー・ディンクです。

出典:https://www.pickleball-japan.org/rule
ボレー・ディンクが効く理由
① 相手の時間を削れる(反応が間に合いにくい)
ワンバウンドを待つより、空中で取るほうが早い。
その分、相手は準備する時間が減って、ミスや甘い球が出やすくなります。
② 変なバウンド事故を消せる
ディンクって、相手の回転や床のクセで「え、そこ跳ねる?」が起きがち。
空中で触れば、その事故を消せます。
③ 自分が下がらされにくい(キッチンラインを守りやすい)
深めのディンクを毎回バウンドさせてとると、ラインから一歩下がりやすい。
それを繰り返すと、気づいたら“中途半端な場所(中間エリア)”に追い込まれてしまいます。
ディンクを空中で処理できると、キッチンラインを守ったままラリーを組み立てやすくなります。
ラインに残れていれば、守るだけで終わらず、「ここで一気に速い球を入れる」みたいな攻めの選択肢も持てる——ボレー・ディンクが効く理由は、ここです。
いつ空中で取る?
海外の解説で分かりやすい考え方がこれです。
自分の体の周りに「小さな泡」があると想像してください。
両腕を無理なく伸ばして届く範囲。それがあなたの“安全圏”。
▶ 泡の中 → 空中で取ってOK
▶ 泡の外 → 無理に触らない
泡の外を取りにいくと、
・面がブレる
・体が前に流れてキッチン侵入
・打ったあと体勢が崩れる
では、泡の縁にある“グレーゾーン”は?
取れるか迷う位置なら、無理に空中処理しなくて大丈夫です。
キッチンラインからまっすぐ一歩下がってワンバウンドで打つ選択もアリ。
ここで注意したいのが下がり方。
微妙な球で一歩下がる時、よくある失敗が
利き足側を後ろに引いて、体をひねりながら下がる動き。
これをやると、打点が体の後ろになりやすくて、コントロールが落ちます。
そうではなく、まっすぐ後ろに一歩下がるイメージです!
これなら
・ラケットを体の前に保てる
・打ったあと素早くラインに戻れる
ボレー・ディンクは
全部触る技術ではなく、安全圏を守りながら判断する技術。
この“泡+グレーゾーン”の感覚が分かると、ミスがぐっと減ります。
プロがボレー・ディンクを混ぜる目的は「速さ」だけじゃない
プロがボレー・ディンクを使うのは、ただ早く返したいからではありません。
本当の狙いは、相手に“焦って打たせて、少し浮かせる”流れを作ることです。
① 相手に準備する時間を与えない
ワンバウンドを待たずに空中で返すと、相手は足を整えたり、ラケットの面を作ったりする時間が減ります。
② 焦ると、ディンクが雑になりやすい
準備が間に合わないと、
- 面が開いてボールが高くなる
- 打点が遅れて押し込まれる
- 体がブレて狙った所に落とせない
…という“雑な返球”が出やすくなります。
③ その「少し浮いた球」を、次の一撃につなげる
ディンク合戦で一番おいしいのは、相手の球がほんの少し高くなる瞬間。
そこが来たら、プロは速い球→決め球で一気に終わらせやすくなります。
つまりボレー・ディンクは、
「この1球で点を取る技」ではなく、 “相手にミスを引き出して、次の攻め球を出させる仕掛け”として混ぜられている、ということです。
次にプロの試合を見るときは、派手な一撃よりも――
「触る(空中)/待つ(ワンバウンド)」の判断に注目してみてください。
その一瞬の選択が、相手のミスを生み、次の攻めを呼び込みます。
ディンク戦の見え方が、ぐっと面白くなります。
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