日本初!ピックルボール検索サイトをリリース
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19億人が知っているスポーツ?アジアで爆発するピックルボールの実態

近年、アメリカ発祥のスポーツであるピックルボールは、アジアでも爆発的に広がりを見せています。
以前は「アメリカで流行っているらしい」程度の認識でしたが、いまや各国でプレイヤー数やクラブ数が急増。
本記事では、最新の統計や各国の事例をもとに、アジアにおけるピックルボールの急成長ぶりを紹介します。


アジア全体で数億人がプレイ

まずは規模感を示す調査データから。
UPA Asiaと調査会社YouGov Singaporeが共同で実施した調査よれば、アジア12地域で 約19億人が「ピックルボールを知っている」と回答し、8.12億人が「少なくとも一度はプレイしたことがある」とされています。さらに、月に一度以上プレイしている人は2.82億人に達しています(出典:Pickleball.com)。

データからも、桁違いの広がりを示しているのが明らかです。アメリカの総人口が約3.3億人であることを考えると、アジアで一度でもピックルボールを体験した人の数は、そのアメリカ人口全体を大きく上回っていることになります。もちろん「試しに一度だけやった」という人も含まれますが、それでもアジアがピックルボール普及において巨大な市場へと成長しているのは明らかです。


マレーシアが世界第3位の“強国”に

特に注目されているのが マレーシア です。

DUPR(世界的なプレイヤーレーティングシステム)のデータでは、マレーシアはアメリカ・カナダに次ぐ 世界第3位のユーザー数 を誇ります。首都クアラルンプールも、都市別ランキングで米国オースティンに次ぐ位置に入っています(出典:The Dink Pickleball)。

また、Pickleball.comの調査によれば、2023年から2024年にかけてマレーシアの認知度は 前年比132%増。この伸び率はベトナム(152%増)に次ぐ高さで、アジアの中でも際立っています(出典:Pickleball.com)。

さらに、DUPRのデータでは国内に 300以上のクラブや団体 が登録されており、プレイヤーベースの拡大が数字でも裏付けられています(出典:The Dink Pickleball)。

加えて、一部地域では小学校でのコート設置や指導者支援といった取り組みも始まり、教育現場への導入も試みられています。

こうした背景から、マレーシアは「アメリカに次ぐ次のピックルボール大国」として存在感を急速に高めています。


ベトナム・インド・フィリピンの躍進

ベトナム

ベトナム も急成長を遂げています。
2023年から2024年にかけて、ピックルボールの認知度は 前年比152%増 と驚異的な伸びを記録しました(出典:Pickleball.com)。

調査によると、回答者の約 88%がピックルボールを知っている と答え、そのうち 37%以上が実際にプレイ経験あり とされています。さらに、月に1回以上プレイする「頻繁なプレイヤー」も 1,600万人以上 に達しており、定着の広がりが数字に表れています。

インド

インド でも成長が目立ちます。
Times Nowが2024年9月に報じたところによると、過去18か月で 5万人以上がプレイ しました。

その時点で国内にはすでに 500以上のコート が整備されており、さらに 毎月40〜50件の新しいコート が建設され続けているとされています(出典:Wikipedia – Pickleball in India)。

この勢いは今も衰えることなく続いています。

フィリピン

フィリピン では、2024年5月にフィリピンピックルボール連盟(PPF)が フィリピンオリンピック委員会に正式認可 されました(出典:Wikipedia – Philippine Pickleball Federation)。
これにより、ピックルボールは 国家体育団体に認められ、正式な競技スポーツの地位 を得ました。

さらに、2025年3月時点でPPFは 211の登録クラブ13,156人以上の会員 を抱える規模にまで成長しています。


日本での可能性と課題

日本でも近年、ピックルボールの体験イベントや専用施設が各地で少しずつ増えています。とはいえ、マレーシアやベトナム、フィリピンのように行政や競技団体が強力に後押ししている国々と比べると、普及はまだ始まったばかりです。

一方で、日本には大きな強みがあります。たとえば インバウンド需要の高さ や、テニス・バドミントン・卓球といったラケットスポーツ文化の厚み です。観光地や都市部のホテル、商業施設にコートを設ければ、訪日外国人と日本人が一緒に楽しめる「国際交流型スポーツ空間」として活用できるでしょう。

アジアでの事例が示すように、ピックルボールは世代を問わず誰でも楽しめるスポーツです。
日本でも学校や地域クラブへの導入が進めば、少子高齢化が進む社会における新しいスポーツ振興策となるでしょう。

つまり、日本におけるピックルボールはまだ始まりの段階にありますが、観光・健康・教育・国際交流を結びつける可能性を秘めた“次の成長市場” といえます。

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