ピックルボールといえば、誰でも気軽に楽しめるスポーツ。
でも──その「気軽さの向こう側」に、1本160万円のパドルやルイ・ヴィトン製ピックルボールセットが存在するのを知っていますか?
“コートに立つためのギア”が、いまや“芸術品”や“投資対象”に変わりつつあるのです。
🥇世界で最も高価なパドル:「Ben Johns 100 Gold Perseus」限定100本
ピックルボール界のスーパースター、Ben Johns(ベン・ジョンズ)。
彼がPPAツアーで通算100個目の金メダルを獲得したことを記念して、JOOLA(ジョーラ)が生み出したのが——
「Ben Johns 100 Gold Perseus」という特別モデルです。

このパドルは世界限定100本。
発売当初の価格は999ドル(約15万円)とされており、
現在では1万ドル(約160万円)超で取引されることもあるという、まさに“伝説級”の一本です【参考:Be Pickleballer】。
当時まだ24歳だったベン・ジョンズは、
PPAツアーが始まった2019年以降、
1大会でシングルス・男子ダブルス・混合ダブルスのすべてを制する“トリプルクラウン”を通算17回も達成。
ベン・ジョンズはまさにピックルボール史に名を刻む存在となっています。
そんな彼の栄光を象徴するこのパドルは、
フェイス面にゴールドカラーのカーボン素材を採用した特別仕様。
ベン・ジョンズ本人の直筆サインとシリアルナンバーが刻まれ、
「使うための道具」というより、もはや“飾るための芸術品”といえる存在です。
※価格情報は一部コレクター市場の報告に基づくもので、公式発表ではありません。
👜ピックルボール界にLouis Vuittonも参戦。
2021年、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)が発表したあるアイテムが、世界をざわつかせました。
それが、Virgil Abloh(ヴァージル・アブロー)期のルイ・ヴィトンによるピックルボールセットなんです。
鮮やかなイエローのトランクの中には、
4本のモノグラムパドル、ボール、ネットが美しく収められた——
まさに“遊べるアートピース”。
現在、ルイ・ヴィトンはゴルフクラブケースやボクシンググローブなど、
“スポーツ×ファッション”を融合させたラインを展開しており、
ピックルボールもその流れの中で注目を集めています。
✨高級化するピックルボールの背景
どうしてこんなに“高額モデル”が生まれているのか?
その理由は、ピックルボールが単なるスポーツを超えて“カルチャー”になりつつあるからです。
アメリカでは、機能性だけでなく“見た目”や“ブランド”を重視する流れが加速。
パドルのデザインや限定モデルを集めるプレイヤーも増えており、
まるで“スニーカー文化”のような現象が起きています。
「限定」「コラボ」「投資的価値」——
そんなキーワードが、ピックルボールを“持つ楽しみのあるスポーツ”へと進化させているのです。
華やかで高額なモデルが注目を集めても、
ピックルボールの本質は“誰でもラケット1本で楽しめる自由さ”にあります。
豪華なパドルも、ブランドコラボも、その魅力を広げるひとつの形。
けれど、家族や友人と笑い合いながらプレーする時間こそ、
ピックルボールが生まれた原点であり、いまも世界中で愛され続ける理由です。
