「ピックルボールって気軽にできそう」
「ラケットも軽いし、そこまでハードじゃなさそう」
そう思って始める人、多いと思います。
実際、ピックルボールは老若男女が楽しみやすいスポーツです。
でも、ここは本当に気をつけたいところ。
“気軽に始めやすい”と、“準備なしでいきなり動いても大丈夫”は別の話です。
私の友人も、スポッチャでいきなり運動して靭帯を損傷し、救急車で運ばれたことがありました。もちろん全員がそうなるわけではありません。
でも、「久しぶりの運動」「準備運動なし」「最初から本気」は、軽く見ない方がいいと感じます。
特にピックルボールは、見た目以上に止まる・踏み込む・しゃがむ・ひねる動きが多いスポーツです。
始める前に少し体を動かしておくだけでも、安心感はかなり違ってきます。
この記事の後半では、体験会をより安心して楽しむために、始める前に取り入れやすいウォーミングアップや、パドル・ボール・コートに慣れておくための簡単な準備も紹介していきます。
是非ご覧ください♪
いきなり運動するのは、なぜ危ないの?
運動前の準備運動は、「ちゃんとやった方がよさそう」くらいに思われがちですが、実はかなり基本です。
いきなり体を大きく動かすと、まだ筋肉や関節が十分に動きやすい状態になっておらず、急な踏み込みや方向転換、しゃがむ動きにうまく対応しにくくなります。
その結果、足首をひねったり、ひざに負担がかかったり、太もも裏やふくらはぎを痛めたりすることがあります。
アメリカ心臓協会は、運動前に5〜10分程度のウォームアップを勧めています。いきなり本気で動くのではなく、少しずつ心拍数を上げて体を動きやすい状態にしていくことが大切だとしています。
また、米国整形外科学会(AAOS)も、冷えた筋肉はいきなり伸ばしたり強く使ったりすると傷めやすいとしていて、ストレッチの前にも軽いウォームアップが必要だと案内しています。
特に普段あまり運動していない人、久しぶりに体を動かす人、体験会で初めてラケットスポーツをやる人ほど、最初の数分を飛ばさない方がよいです。
実際、けがはどんなところに多いの?
ピックルボールは危険なスポーツ、という話ではありません。
でも、「気軽だからノー準備でも大丈夫」とは言い切れないのも事実です。
アメリカの救急外来データをもとにした研究では、ピックルボール関連のけがは年々増えており、特に50代以上で多く見られたと報告されています。
けがの部位は、足首・膝・脚などの下半身だけでなく、手首や手、肩や腕、体幹まで幅広く見られます。
実際によくあるのは、急停止や方向転換による足首・膝のトラブル、ウォームアップ不足の状態で起こるもも裏の肉離れ、転倒時の打撲や骨折などです。
特にピックルボールは、
- 横にすばやく動く
- 急に止まる
- 一歩前に踏み込む
- 低い球に反応してしゃがむ
- とっさに手を出す
という動きが多いので、見た目以上に体へ負担がかかります。
「ちょっと経験してみるだけ」のつもりでも、
久しぶりの運動だったり、準備運動なしでいきなり動いたりすると、足がもつれたり、踏ん張った瞬間に痛めたり、転んだときに手をついて大きなけがにつながることもあります。
だからこそ、ピックルボールに限らず、
最初から本気で動かないこと、
そして始める前に体を少し温めておくことが本当に大事なんだと思います。。
体験会でも、準備運動はちゃんとしたい
ピックルボールの体験会でも、始まる前にしっかり準備運動できていますか?
初心者ほど、打ち始める前に少し体を動かしたり、コートや道具に慣れたりする時間があるだけで、安心感はかなり変わります。
せっかく楽しいスポーツなのに、最初の5分を飛ばして足を痛めたり、ふくらはぎをつったり、肩を変に痛めたりしたらもったいないですよね。
「ピックルボールって楽しい!」で終われるようにするためにも、体験会でも準備運動の時間はちゃんと大事にしてほしいなと思います。
じゃあ、どんな準備運動をすればいい?
ピックルボール前の準備運動は、難しいことをたくさんやる必要はありません。
大事なのは、いきなり試合モードに入らず、少しずつ体を起こしていくことです。
たとえば、こんな流れだと取り入れやすいと思います。
まずはコートの中を軽く歩く
いきなり打ち始める前に、まずはコートの中を軽く歩いてみます。
- コートの広さを体でつかむ
- ラインの位置を確認する
- ネットまでの距離感をなんとなく覚える
これだけでも、体が少しずつ動きやすくなります。
特に初心者は、コートの狭さや広さの感覚がまだ分からないことも多いので、最初に歩いておくだけでも安心感が変わります。
足首・ひざ・股関節を軽く動かす
次に、下半身を少しずつ動かしておきたいです。
ピックルボールは急に止まったり、横に動いたり、低いボールに反応したりするので、足まわりの準備はかなり大事です。
たとえば、
- 足首をゆっくり回す
- ひざを軽く曲げ伸ばしする
- 股関節を大きく回す
- その場で軽く足踏みする
このあたりを軽くやるだけでも違います。
小さく横移動してみる
ピックルボールらしい準備としておすすめなのが、小さなサイドステップです。
反復横跳びのように激しく動く必要はありません。
ひざを軽く曲げた状態で、ピックルボールの構えを意識しながら、右に2〜3歩、左に2〜3歩だけ小さく動いてみるくらいで十分です。
ボールの弾み方に慣れる
初心者は、まずボールの弾み方に慣れることも大事です。
- ボールを軽く床に落としてみる
- どのくらい跳ねるのか見る
- スピード感をつかむ
ピックルボールのボールは、テニスボールとも卓球ボールとも少し違う感覚があります。
先に少し触っておくだけで、「思ったより跳ねる」「意外と軽い」みたいな感覚がつかめます。
パドルを持って軽く素振りする
いきなり強く打つ前に、まずはパドルに少し慣れておきましょう。
このとき大切なのは、手首だけで振らず、腕全体を使ってやさしくコンパクトに動かすことです。
- 体の正面で、パドル面を安定させたまま軽く動かす
- フォア側、バック側をゆっくり動かしてみる
- 肩や肘に力が入りすぎていないか確認する
まずは、パドルの重さや長さ、腕の動きに自然になじむかを確かめるだけで十分です。
最後に短い距離でゆるく打つ
準備運動の締めとして、いきなり強打ではなく、短い距離でゆるく打つのがおすすめです。
- 近い距離で軽く打ち合う
- コントロールより感覚重視
- 強さより「当たる感じ」を確認する
ここでやっと体も目も少しずつ慣れてきます。
最初の1球目から本気で打つより、こうやって少しずつ上げていく方が安心です。
準備運動というとストレッチだけを思い浮かべる人も多いですが、ピックルボールでは体を少し動かして、道具とコートに慣れておくことも同じくらい大事なんだと思います。
ピックルボールは「気軽に始めやすい」のが魅力ですが、その楽しさをちゃんと味わうためにも、最初の数分は飛ばさないでほしいです。
少し歩く、軽く体を動かす、パドルやボールに慣れる。
そんな小さな準備だけでも、安心感や動きやすさはかなり変わります。
せっかくなら、痛かったで終わるのではなく、「またやりたい!」と思えるスタートにしていきたいですね。
参考
American Heart Association
https://www.heart.org/en/healthy-living/fitness/fitness-basics/warm-up-cool-down
AAOS(米国整形外科学会)
https://orthoinfo.aaos.org/en/staying-healthy/warm-up-cool-down-and-be-flexible/
