血糖値が気になると、「運動したほうがいい」とわかっていても、続けるのはなかなか大変です。
ウォーキングは飽きてしまう。
ジムは少しハードルが高い。
ひとりで運動するのは気が進まない。
そんな人にとって、ピックルボールは体を動かすきっかけになるかもしれません。
ピックルボールは、パドルを使って穴の開いたボールを打ち合うスポーツです。
ラリーをしながら前後左右に動くので、楽しみながら体を動かしやすいスポーツです。
さらに、人と一緒にプレーするスポーツなので、「また行きたい」と思いやすいのも魅力です。
ピックルボールが病院に行くきっかけになった女性
UT Physiciansの記事では、ロビン・オービンさんという女性の体験が紹介されています。
ロビンさんは、地域センターの入門クラスでピックルボールを始めました。
最初は楽しみとして始めたものの、プレーを続けるうちに、前から気になっていた膝の不調にも目を向けるようになります。
それがきっかけで、ロビンさんは5年ぶりに病院へ行きました。
そこで血液検査を受けたところ、2型糖尿病で、血糖値がかなり高い状態だとわかりました。
※2型糖尿病は、血糖値を下げる働きをするインスリンがうまく働きにくくなり、血液中の糖が高くなりやすい病気です。
検査では、A1cという数値が14を超えていたそうです。
A1cは、ここ数か月の血糖値の状態を見るための数字です。
元記事では、A1cが7未満なら血糖値が比較的安定している目安と説明されています。
ロビンさんの14超えという数字は、かなり高い状態でした。
生活を見直して、血糖値を下げていった
ロビンさんは、医師や栄養士のサポートを受けながら、生活を見直していきました。
取り組んだのは、運動だけではありません。
薬を使うこと。
血糖値をこまめに確認すること。
食事を記録すること。
食べるものを少しずつ変えること。
そして、ピックルボールやウォーキングで体を動かすこと。
いくつかの習慣を組み合わせて、血糖値の改善につなげていきました。
食事では、パスタを別の全粒穀物や高たんぱくの炭水化物に置き換えたり、ソーダを水に変えたりしたそうです。
また、血糖値をリアルタイムで確認できる機器も使い、どの食べ物が血糖値に影響するのかを見ながら調整していました。
ピックルボールは“続けられる運動”だった
ロビンさんは、週3〜5日、1回3時間ほどピックルボールをプレーするようになりました。
さらに、毎日のウォーキングも取り入れました。
記事では、週に最大15時間プレーしているとも紹介されています。
ここで大事なのは、ただ運動量が多いことではありません。
ロビンさんにとって、ピックルボールが楽しく続けられる運動だったことです。
血糖値の管理では、短期間だけ頑張るより、長く続けることが大切です。
「運動しなきゃ」と思って始めても、つらいだけだと続きません。
でも、ピックルボールのように、相手がいて、ラリーがあって、ゲームとして楽しめる運動なら、続けるハードルが下がります。
A1cは大きく改善
UT Physiciansの記事によると、ロビンさんのA1cは大きく下がりました。
最初は14を超えていましたが、1か月で9.6に下がりました。
その後、6.9、さらに6.2まで改善したと紹介されています。
また、診断から2か月以内に、インスリンの処方をやめることができたとも書かれています。
もちろん、これはロビンさん個人の例です。
同じことをすれば誰でも同じ結果になる、という話ではありません。
ただ、医師のサポートを受けながら、食事、薬、血糖チェック、運動を組み合わせることで、体の状態が大きく変わることもある。
その一例として、とても参考になる話です。

なぜ運動が血糖値に関係するのか
Empower Pickleballの記事では、2型糖尿病の管理では、定期的な運動が大切だと紹介されています。
運動は、体がインスリンを使いやすくする助けになり、血糖値の改善にもつながります。
ピックルボールのようなスポーツは、運動としてのメリットだけでなく、コミュニティや支え合いによる気持ちの面でのプラスもあります。
健康管理をしながら楽しめるという意味で、取り入れやすい運動のひとつです。
ピックルボールは、有酸素運動、素早い動き、筋肉を使う動きが組み合わさったスポーツです。
だからこそ、楽しみながら体を動かしたい人にとって、よい選択肢になりそうです。
食事も大切
血糖値が気になる人にとって、運動と同じくらい食事も大切です。
Empower Pickleballの記事では、血糖値を安定させるための食事のポイントとして、次のような内容が紹介されています。
食物繊維をしっかりとること。
全粒穀物、野菜、果物など食物繊維の多い食品は、糖の吸収をゆるやかにする助けになります。
脂肪の少ないたんぱく質を選ぶこと。
鶏肉、魚、豆腐などのたんぱく質は、血糖値の急な上昇を抑えながら、安定したエネルギーにつながりやすい食品です。
良質な脂質を取り入れること。
アボカド、ナッツ、オリーブオイルなどは、心臓の健康や血糖値のバランスを支える脂質として紹介されています。
血糖値を考えるなら、運動だけでなく、毎日の食事もセットで見直すことが大切です。

始める前に気をつけたいこと
血糖値が高い人や、糖尿病の治療を受けている人は、運動を始める前に医師に相談したほうが安心です。
特に、薬を飲んでいる人、インスリンを使っている人、膝や足に不安がある人は、どのくらい運動してよいか確認しておきたいところです。
ピックルボールは始めやすいスポーツですが、急に止まったり、方向を変えたりする動きもあります。
最初から長時間プレーする必要はありません。
まずは体験会や初心者向けクラスで、短い時間から始めるくらいがちょうどいいです。
血糖値が気になる人にとってのピックルボール
ピックルボールは、糖尿病を治すための特別な方法ではありません。
でも、血糖値が気になる人にとって、体を動かす習慣を作るきっかけにはなります。
ウォーキングだけでは続かない人。
ひとりで運動するのが苦手な人。
人と会う予定があるほうが動きやすい人。
楽しみながら体を動かしたい人。
そういう人には、ピックルボールは合いやすいかもしれません。
ロビンさんの例でも、ピックルボールは病院に行くきっかけになり、その後の生活改善を続ける支えにもなっていました。
健康管理は、苦しいだけでは続きません。
楽しいから続く。
人と会えるから続く。
少し上達するからまた行きたくなる。
血糖値が気になる人にとって、ピックルボールは新しい運動習慣の選択肢のひとつになりそうです。
参考
2型糖尿病とピックルボールの体験談
UT Physicians
https://www.utphysicians.com/story/treating-type-2-diabetes-with-pickleball/
糖尿病啓発とピックルボール・生活習慣のヒント
Empower Pickleball
https://empowerpickleball.com/diabetes-awereness-month-kellys-choice-tips/
