ピックルボールを何度かプレーしていると、最初はただ楽しかったのに、だんだん気になることが出てきませんか?
「ディンクがすぐ浮いてしまう」
「サーブは入るけど、狙ったところに打てない」
「ネット際の速いラリーになると慌てる」
「ゲームはしているのに、同じミスを繰り返している気がする」
そんなときに取り入れたいのが、ドリル練習です。
ドリルというと、プロや上級者が黙々とやる本格的な練習に聞こえるかもしれません。
でも実際には、初心者や中級者こそ、少しだけ練習メニューを決めておくと上達しやすくなります。
海外のプロ選手たちも、特別なショットだけを練習しているわけではありません。
ディンク、ファストハンド、ドロップ、ドライブ、サーブ、リターンなど、試合で何度も使う基本ショットを繰り返し確認しています。
この記事では、プロの練習内容を参考に、普段の練習に取り入れやすい形で、ピックルボールの基本メニューを整理します。
プロもまずは基本ショットを大事にしている
プロ選手というと、高度なテクニックや特別な戦術ばかりを練習しているように見えるかもしれません。
でも、Christian Alshon選手が重視しているのは、意外にもかなり基本的なショットです。
同選手は、ディンク、ファストハンド、ドロップ、ベースラインからのドライブ、サーブ、リターンなどを日々取り組むべき練習として挙げています。
特に印象的なのは、「専門的なショットに取り組む前に、まず基本に取り組むべき」という考え方です。
また、それぞれの練習に毎日10〜15分ほど使うことにも触れており、基本ショットを短時間でも継続して練習する重要性が伝わってきます。
- ディンクは、相手のキッチン付近へやわらかく返すショット
- ファストハンドは、ネット際の速い打ち合いに反応するための手元の動き
- ドロップは、後ろから相手のキッチン付近へ落として、前へ出るきっかけを作るショット
- ドライブは、速く低い軌道で強めに打って、相手にプレッシャーをかけるショット
- サーブとリターンは、すべてのラリーの入り口になる大事なショット
どれも派手なショットではありませんが、試合の中で何度も出てくるものばかりです。
Alshon選手は、そこからさらに専門的な練習に進むこともある一方で、毎日すべてを練習するのは難しいとも話しています。
だからこそ、一般プレイヤーにとっても大事なのは、いきなり全部をやろうとすることではありません。
まずは、自分のプレーでよく出てくる基本ショットを少しずつ安定させること。
それだけでも、ゲーム中のミスは減りやすくなります。
ドリルとゲームは、目的に合わせて使い分ける
ゲームをたくさんすることは大切です。
ただ、ゲームの中では、自分が練習したい場面が都合よく何度も出てくるわけではありません。
ディンクを練習したくても、すぐに強打で終わってしまうことがあります。
サードショットドロップを試したくても、その場面がほとんど来ない日もあります。
その点、ドリル練習なら、同じショットを何度も確認できます。
Ben Johns選手は、以前はCollin Johns選手と100%ドリル練習だけをしていて、ゲームはしていなかったと話しています。
一方で現在は、ドリルが約20%、ゲーム形式が約80%というバランスだと紹介されています。
つまり、練習の形はずっと同じでなくてもいいということです。
苦手なショットを直したい時期は、ドリルを少し多めに。
実戦の感覚をつかみたい時期は、ゲームを多めに。
一般プレイヤーでも、ゲーム前に10分だけディンクをする、サーブを数本打ってから始めるなど、少し目的を持つだけで練習の質は変わります。
苦手な部分から練習を始める
Grayson Goldin選手は、上達する近道として、自分の弱点や苦手なことに集中することを挙げています。
前回のプレーでうまくいかなかったところを振り返り、そこから練習メニューを決めるという考え方です。
たとえば、ネット際の反応が遅れたならファストハンド。
ディンクが安定しなかったならディンク。
狙った場所に打てなかったならターゲット練習。
Goldin選手自身も、ディンクはいくら練習しても足りないくらいだと話しており、加えてサーブやターゲット練習も大切にしていると紹介されています。
特にターゲット練習では、水のボトルを置いて、そこを狙って打つような練習もしているそうです。
ただボールを打つのではなく、「今日はここを直す」「ここを狙う」と決めて練習する。
それだけでも、普段の練習がかなり実戦に近づきます。
まず取り入れたい基本メニュー
ここでは、プロ選手が挙げていた基本ショットをもとに、実際に練習しやすい形で整理します。
ディンク練習
2人でキッチンラインに立ち、ネットを挟んでやわらかく返し合います。
まずは強く打たず、相手のキッチン付近に落とすことを意識します。
最初は「何回続けられるか」を目標にするとわかりやすいです。
慣れてきたら、ただ返すだけでなく、少し左右に打ち分けます。
ファストハンド練習
2人でキッチンライン付近に立ち、近い距離でボレーを続けます。
打ったあとにパドルを下げず、すぐ体の前に戻すのがポイントです。
速い打ち合いでは、大きく振るよりも、短くコンパクトに返す方が反応しやすくなります。
最初は強く打つより、「打つ→すぐ構える」を繰り返す練習にすると取り組みやすいです。
サードショットドロップ練習
1人はベースライン側、もう1人はキッチン側に立ちます。
ベースライン側の人は、サードショットドロップだけを打ちます。
キッチン側の人は、練習が続くように協力的に返します。
意識するのは、ネットをしっかり越えて、相手の足元付近へやわらかく落とすことです。
ベースラインドライブ練習
1人はベースライン付近に立ち、もう1人が打ちやすいボールを出します。
ベースライン側の人は、そのボールをフォアハンドやバックハンドでしっかり打ち返します。
最初は強く打つことより、ネットを越えて相手コートに安定して入れることを意識します。
慣れてきたら、相手コートの深い位置を狙って打ってみます。
ドライブは、ただ強く打つ練習ではなく、低めの軌道で安定して返す感覚をつかむ練習として考えるとわかりやすいです。
サーブとリターン練習
サーブとリターンは、コートの奥を狙う練習にするとわかりやすいです。
サーブは深く入れる。
リターンも深く返す。
目印として、ベースラインの少し手前にコーンやテープを置き、そこより奥を狙う練習にすると、ただ打つより目的がはっきりします。
ピックルボールの練習というと、長時間コートに立たなければいけないイメージがあるかもしれません。
でも、最初から完璧な練習メニューを作る必要はありません。
大切なのは、今の自分に必要なショットをひとつ選んで、短い時間でも繰り返してみることです。
ディンクを少し安定させる。
サーブを少し深く入れる。
ドロップを少し浮かせないようにする。
そうした小さな積み重ねが、次のゲームでの余裕につながっていきます。
ただゲームを楽しむ日があってもいいし、少しテーマを決めて練習する日があってもいい。
自分のペースで基本を続けていくことが、ピックルボールをもっと楽しくする近道になりそうです。
※練習方法や効果には個人差があります。無理のない範囲で行い、体に違和感がある場合は休憩を取りながら楽しんでください。
参考
Pickleball.com
Drilling like the pros: Pickleball training routines explained
https://pickleball.com/learn/drilling-like-the-pros-pickleball-training-routines-explained
