ピックルボールをしていて、「あと1ゲームだけ」と思っていたのに、つい何ゲームも続けてしまう。そんな経験はありませんか?
何かに夢中になり、目の前のことに強く集中している状態を「フロー」と呼びます。
こうした感覚は、ピックルボールでも起こるのでしょうか。
最新の研究と過去の関連研究から、ピックルボールの楽しさを探ってみました。
60歳以上の213人を調査。何が分かった?
2026年、アメリカの3州でダブルスのピックルボールを楽しむ60歳以上の213人を対象に、オンライン調査が行われた研究が発表されました。
調べたのは、プレー中の楽しさや集中力、時間感覚の変化など9つの項目です。
その結果、総合的なフロー得点は5点満点中3.92でした。
特に高かったのは、次の4項目です。
- プレーそのものを楽しむ感覚:4.38
- 自分のプレーへの反応が分かりやすい感覚:4.38
- 目標がはっきりしている感覚:4.10
- 目の前のプレーへの集中:3.99
注目したいのは、「自分のプレーへの反応が分かりやすい感覚」です。
ピックルボールでは、ボールを打つたびに結果が分かり、うまくいかなければ次の一球で工夫できます。
こうした一球ごとの手応えも、夢中になる理由のひとつかもしれません。

勝つことだけじゃない。「上達する楽しさ」にも注目
2020年には、ピックルボール参加者3,012人を対象に、プレーする動機や魅力について調べた研究も発表されています。
その結果、プレーする大きな動機として挙げられたのが、難しい技術を身につけることでした。
一方、実際にプレーして感じるメリットでは「競争すること」が最も高く評価されています。
試合で自分の上達を確かめられることが、競争の楽しさにつながっているのかもしれませんね!

楽しさが運動を続けるきっかけになる?
2021年には、普段あまり運動していなかった50〜75歳の人たちに、6週間のピックルボールプログラムを体験してもらう研究も行われました。
20人がプログラムを修了し、そのうち15人への聞き取りでは、14人が「人との交流は、競技そのものと同じくらい、あるいはそれ以上に大切」と回答しています。
新しい友人ができることや、一緒にプレーする時間も、大きな魅力になっていたようです。
また、研究終了後もプレーを続けたいという前向きな声が報告されました。
小規模な研究のため、長期的な継続への効果はまだ分かりません。
それでも、運動を習慣にするうえで、「運動しなきゃ」ではなく「みんなに会いに行こう」と思えることにも、大きな意味があるのかもしれません。

ピックルボールの魅力は、コートを離れたあとにもあるような気がします。
たとえば、仕事や家事で疲れていて、今日はあまり気が乗らないなと思う日。それでも体を動かしてみると、帰り道には不思議と気分がすっきりしている。
そんな経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
今回の研究では、そこまで調べられていませんが、日常の中に気持ちを切り替えられる時間があることも、スポーツの大切な魅力だと思います。
ピックルボールが、誰かにとってそんな時間になっていたら素敵ですね🩷
参考
フローに関する研究(2026年)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42297352
上達する楽しさ・参加動機に関する研究(2020年)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31629346
運動の継続・交流に関する研究(2021年)
