ピックルボールを続けると、体にはどんな変化があるのでしょうか。
2026年、中国香港中文大学の研究チームが、平均年齢67歳の72人を対象に、8週間ピックルボールを続けた場合の変化を調べました。
対象となったのは、普段の生活は送れているものの、体力が少し落ち始めている高齢者です。
36人はピックルボールを行い、残りの36人は普段どおりの生活を続けました。ピックルボールを行ったグループは、週2回、1回60分を8週間続けています。
8週間後、体の状態が改善した人が42%
ピックルボールを行ったグループでは、42%の人が「体力が少し落ちている状態」から改善しました。
一方、普段どおり生活していたグループでは8%でした。
「8週間やれば誰でも同じように改善する」という意味ではありませんが、ピックルボールを続けたグループで大きな違いが見られたのは興味深い結果です。

歩く力や足腰に変化
8週間後、ピックルボールを行ったグループでは、
- 6分間で歩ける距離
- 30秒間で椅子から立ち上がる回数
- 30秒間で腕を曲げ伸ばしする回数
- 肩まわりの動かしやすさ
などが改善しました。
特に6分間で歩ける距離は、ピックルボールをしなかったグループと比べて、変化に約31mの差が出ています。
座っている時間も減った
体力だけではありません。
ピックルボールを行ったグループでは、8週間後に座って過ごす時間が1日あたり約37分減少しました。
さらに、歩いたり家事をしたりといった軽い運動の時間は、1日あたり約17分増えています。
ピックルボールをしている時間だけではなく、普段の生活でも体を動かす時間が増えたことが分かります。
体力だけでなく、生活の質にも変化
今回の研究では、歩く力や足腰の体力だけでなく、体の健康や心の健康に関する評価にも改善が確認されました。
研究チームは、ピックルボールが体を動かすだけでなく、相手の動きを見て判断したり、人と交流しながらプレーしたりするスポーツであることが、心の健康にも関係している可能性があると考えています。
これまでの研究でも、ピックルボールを行っている人では、生活への満足度や幸福感が高く、気分の落ち込みが少ない傾向が報告されています。
今回の研究では、参加者の継続率は81%と高く、研究終了後には参加者全員が「今後もピックルボールを続けたい」と答えました。
体力の改善だけでなく、人と一緒に楽しみながら続けやすいことも、ピックルボールの特徴のひとつとして考えられています。
ピックルボールは「楽しみながら動く」選択肢に
ウォーキングや筋トレは続かないけれど、ゲームなら楽しめるという人もいると思います。
今回の研究では、ピックルボールを8週間続けたことで、体力だけではなく、日常生活で体を動かす時間にも変化が見られました。
「運動しなきゃ」と考えるより、遊びながら自然に体を動かせるスポーツとして続けられるところも、ピックルボールの良さのひとつかもしれません。

参考
PubMed|高齢者が8週間ピックルボールを行った研究
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42066553
ScienceDirect|高齢者の体力・生活の質・活動量への影響を調べた論文本文
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S002074892600221X
