ピックルボールを楽しんだあと、スマートウォッチを見て「今日はこんなにカロリーを消費したんだ!」とうれしくなったことはありませんか?
運動量が数字でわかると、ちょっと達成感がありますよね。
でも、その消費カロリー、本当に正確なのでしょうか?
実は2024年、ピックルボールをプレーしながらスマートウォッチなどの測定精度を調べた研究が発表されました。
すると、心拍数と消費カロリーで意外な違いが見つかったのです。
20人がピックルボールで実験!
今回の研究を行ったのは、アメリカのネバダ大学ラスベガス校の研究チームです。
成人20人(平均年齢約44歳)にGarminやPolarの機器を装着してもらい、合計10分間の模擬シングルスを実施しました。
実験では、なんと顔にマスクを装着し、背中には専用の測定装置も!
呼吸から消費カロリーを測定する装置と、胸に装着する心拍計を基準に、各機器の数字がどれくらい正確なのかを比較しました。

使用した主な機器はこちらです。
| メーカー | 機器 |
|---|---|
| Garmin | Instinct |
| Polar | Vantage M2 |
| Polar | OH1 |
| Polar | Verity Sense |
※OH1とVerity Senseは腕に装着する心拍センサーです。
消費カロリーは約19〜28%もズレていた!?
気になる実験結果がこちら!
| 測定項目 | 平均的な誤差の割合 |
|---|---|
| 心拍数 | 約3〜6% |
| 消費カロリー | 約19〜28% |
※元論文のTable 1・Table 2に記載された各機器の平均絶対誤差率をまとめたものです。検証対象の機器は測定項目によって異なります。
心拍数は比較的正確だったのに、消費カロリーには大きな誤差が見られました。
さらに機種別に見ると、消費カロリーの誤差は次のとおりです。
- Garmin Instinct:約28%
- Polar Vantage M2:約19〜23%
今回の条件では、Polar Vantage M2の方が誤差は小さい結果となりました。
※これは基準値からのズレを平均的に表したもの。必ず表示が約20%多くなる、という意味ではありません。
実際には10分で何カロリー消費したの?
専用の測定装置による10分間の平均消費カロリーは、約42kcalでした。
一方、Garmin Instinctの測定結果は、約42kcalと約49kcal。
1台はかなり近い数字ですが、参加者ごとの測定結果には誤差がありました。
全体の平均値が近くても、一人ひとりの消費カロリーまで正確とは限らないということです。
どうして心拍数と消費カロリーで差が出るの?
スマートウォッチは心拍数をセンサーで測定していますが、消費カロリーは心拍数などのデータをもとに計算した「推定値」です。
そのため、心拍数が正確でも、消費カロリーまで正確とは限りません。
今回の研究でも、心拍数は比較的正確でしたが、消費カロリーには大きな誤差が見られました。
※今回の実験は成人20人による10分間のプレーを対象としたもので、Apple Watchは含まれていません。
そのため、すべてのスマートウォッチで同じ結果になるとは限りません。
スマートウォッチの数字、どう見ればいい?
今回の研究から、スマートウォッチの数値は目的によって使い分けるのがよさそうです。
心拍数は、どれくらい体を動かしているかを知る参考に。
消費カロリーは、正確な数字というよりも目安として。
特に、消費したカロリーをもとに食事量を調整している人は、表示された数字をそのまま正確な消費量だと思わないことが大切です。
もちろん、スマートウォッチで日々の運動を記録する楽しさまでなくなるわけではありません。
次にピックルボールをプレーするときは、心拍数と消費カロリーの両方をチェックしてみるのも面白そうですね!
参考
2024年発表|ピックルボール中のウェアラブル機器の測定精度に関する研究
論文名:Validity and Reliability of Wearable Technology Devices during Simulated Pickleball Game Play
